ホンダCB400 SUPER FOUR(スーパーフォア)、通称「CB400SF」。教習車としても馴染み深く、多くのライダーにとって「バイクの代名詞」とも言える存在です。1992年の登場から2022年の生産終了まで、長きにわたり愛され続けたこの名車は、熟成を重ねる中で数々のモデルチェンジが行われました。特に最終型となった「NC42」は、中古市場でも高い人気を誇ります。
しかし、いざ購入を検討すると「NC42の前期と後期では何が違うの?」という疑問に突き当たる方が少なくありません。見た目が似ているため、その違いが分かりにくいのです。この記事では、中古車選びで失敗や後悔をしないために、cb400sf nc42 前期 後期 違いについて徹底的に解説します。
おすすめ 年式 違いはもちろん、そもそも後期、そして前期は何年からですかといった基本的な疑問から、2BL-NC42は何年式ですかという具体的な識別方法まで、型式一覧を基に解き明かしていきます。さらに、外観を彩る歴代カラーやカラー一覧、人気色は何か、気になる燃費はどの程度なのか、またNC39のスペック2と3の違いやNC31のバージョンSのスペックはどうだったのか、といった深掘りした情報まで網羅しました。あなたのバイク選びが最高のものになるよう、必要な情報を詳しくお届けします。
この記事を読むことで、以下の点が明確になります。
- NC42の前期・中期・後期の具体的な違い
- 歴代モデルごとのスペックや装備の特徴
- 中古車選びで失敗しないためのポイント
- あなたに最適なCB400SFの年式モデル
cb400sf nc42 前期 後期 違いを年式別に解説
- CB400SFの歴史がわかる型式一覧
- NC42前期は何年からですか?
- 後期型と前期は何年からですか?
- 最新の2BL-NC42は何年式ですか?
- NC39のスペック2と3の違いを解説
- NC31バージョンSのスペックは?
CB400SFの歴史がわかる型式一覧
CB400SFは、約30年という長い歴史の中で、大きく3つの型式に分類されます。それぞれの時代で技術的な進化を遂げており、型式を理解することがモデルごとの違いを知る第一歩となります。
このように、CB400SFは時代ごとの要求に応えながら進化を続けてきました。特にNC42は、現代的な走行性能と信頼性を備えた最終型として、中古市場での人気が集中しています。次の項目からは、このNC42をさらに詳しく「前期」「中期」「後期」に分けて解説していきます。
NC42前期は何年からですか?
NC42の前期型は、2007年から2013年にかけて販売されたモデルを指します。このモデルチェンジにおける最大のポイントは、燃料供給方式が従来のキャブレターからPGM-FI(フューエルインジェクション)へと変更された点です。
PGM-FI採用のメリットとデメリット
PGM-FIの採用により、季節や気温に左右されない安定したエンジン始動が可能になりました。また、燃料を効率的に噴射することで燃費性能が向上し、より厳しい排出ガス規制にも対応しています。エンジン自体も新設計され、振動が大幅に低減。まるで大型バイクのような上質で滑らかな乗り味を手に入れました。
一方で、前期型を検討する際に注意したいのが「コンビブレーキ」の存在です。これはリアブレーキを操作すると、自動的にフロントブレーキも適度に作動させるシステムです。街乗りでは非常に便利な場面もありますが、スポーツ走行などでリアブレーキだけを繊細に使いたいライダーからは「意図しない挙動に繋がる」として、好みが分かれる評価を受けています。このコンビブレーキはNC42前期型にのみ採用された装備であり、見分けるポイントの一つになります。
後期型と前期は何年からですか?
NC42は、前期型だけでなく、その後の改良によって「中期型」と「後期型」にも分類されます。それぞれの年式の区切りを把握することが、モデル選びの鍵となります。
- 前期型:2007年~2013年
- 中期型:2014年~2017年
- 後期型:2018年~2022年(最終モデル)
中期型へのモデルチェンジでは、前期型で好みが分かれたコンビブレーキが廃止され、通常の前後独立したブレーキシステム(ABS搭載)へと変更されました。これは多くのライダーにとって歓迎すべき変更点であったと考えられます。その他、サイドカバーやテールカウルのデザイン変更、CB400SB(スーパーボルドール)におけるメーターの多機能化など、利便性と質感を高める改良が施されています。
そして、後期型では主にマフラーが変更され、排気音や走行フィールに変化が加えられました。年式ごとの細かな違いを理解することで、より自分の好みに合った一台を見つけることができるでしょう。
最新の2BL-NC42は何年式ですか?
型式名の先頭にある「2BL-NC42」は、2018年以降に生産された後期型のCB400SFおよびCB400SBを指します。この「2BL」という記号は、平成28年排出ガス規制に適合したモデルであることを示しており、年式を特定する上で非常に分かりやすい指標です。
この後期型の最大の特徴は、純正マフラーの構造が変更された点にあります。規制の範囲内で音量制限が緩和されたことに伴い、より太く、重低音の効いた迫力のあるサウンドを実現しました。社外マフラーに交換せずとも、ノーマル状態で満足感の高い排気音を楽しめるのは大きなメリットと言えます。
ただし、注意点も存在します。データベース情報や一部のオーナーレビューによれば、このマフラー変更により、ごく低回転域でのアクセル操作に対して、わずかなレスポンスの遅れやノッキングのような症状が出ることがあると指摘されています。常に完璧なエンジン制御を誇ってきたCB400SFとしては、珍しい特性の変化です。もちろん、ほとんどの走行シーンでは気にならないレベルですが、購入を検討する際はこのような特性があることを知っておくと良いでしょう。
NC39のスペック2と3の違いを解説
NC42以前のモデルで、今なお根強い人気を誇るのがキャブレター仕様のNC39型です。特にその中でも「HYPER VTEC SPEC2」と「SPEC3」は中古市場での流通量も多く、比較検討されることが多いモデルです。
両者の最も大きな違いは、VTECが作動するエンジン回転数の制御ロジックにあります。
- SPEC2(2002年~): 6,300回転に到達すると、全てのギアで2バルブから4バルブへと切り替わります。これにより、VTECの作動を体感しやすい、やや刺激的な乗り味となっていました。
- SPEC3(2003年~): 高速道路などでの巡航性能を高めるため、制御がより緻密になりました。1速から5速まではSPEC2と同じく6,300回転で作動しますが、トップギアである6速のみ、作動回転数が6,750回転へと引き上げられています。
この変更により、6速でのクルージング時に意図せずVTECゾーンに入ってしまうことが減り、より燃費良く、快適に長距離を走行できるようになりました。
さらにSPEC3では、テールランプがLED化されたり、シート形状が見直されて足つき性が向上したりと、各部が熟成されています。操る楽しさをより強く感じたいならSPEC2、ツーリングなどでの扱いやすさも重視するならSPEC3、という視点で選ぶのが一つの考え方です。
NC31バージョンSのスペックは?
CB400SFの歴史を語る上で欠かせないのが、初期型であるNC31に追加された「Version S」です。1996年に登場したこのモデルは、スタンダードモデルに対して、よりスポーティな走行性能を追求した仕様となっていました。
主なスペック上の特徴は、ブレーキとサスペンションの強化にあります。 フロントブレーキには、当時としては豪華な装備であったイタリアのブレンボ社製対向4ポットキャリパーが採用されたモデルが存在し、制動力が大幅に向上。また、サスペンションも専用セッティングが施され、スポーティな走りに対応していました。
エンジンも専用のチューニングが施され、高回転域での伸びやかさが強調されていたと言われています。外観上は、メーター周りのデザインやマフラー形状にも違いが見られます。
現在では生産からかなりの年月が経過しているため、中古車として購入する際は、車両の状態を慎重に見極める必要があります。特にエンジンやキャブレター、足回りのメンテナンスがきちんと行われてきたかが、本来の性能を楽しむための重要なポイントとなります。
cb400sf nc42 前期 後期 違いを比較し選ぶ
- 気になる各モデルの燃費は?
- 歴代カラー・カラー一覧で人気色は?
- おすすめ年式の違いと選び方のコツ
- 総括:cb400sf nc42 前期 後期 違いのポイント
気になる各モデルの燃費は?
CB400SFを選ぶ上で、維持費に関わる燃費性能は気になるポイントの一つです。モデルチェンジによる燃料供給方式の変更が、燃費に最も大きな影響を与えています。
一般的に、キャブレター仕様のNC39と、フューエルインジェクション(PGM-FI)仕様のNC42を比較すると、PGM-FIを搭載したNC42の方が燃費性能に優れる傾向があります。
ここで、カタログ燃費の数値だけ見るとNC39の方が良いように見えますが、これは測定モードの違いによるもので、実際の走行に近いWMTCモード値ではPGM-FI搭載モデルの方が良好な数値を示すことが多いです。PGM-FIは、走行状況に応じて燃料噴射を最適化するため、特に市街地走行などでの実燃費が安定しやすいというメリットがあります。
もちろん、実際の燃費はライダーのアクセル操作や走行環境(市街地、高速道路、ワインディングなど)によって大きく変動します。ただ、総じて言えば、NC42型は400cc4気筒エンジンとしては良好な燃費性能を持っていると考えられます。燃費を少しでも重視するのであれば、インジェクションモデルであるNC42型の中から選ぶのが賢明な選択です。
歴代カラー・カラー一覧で人気色は?
CB400SFは、その長い歴史の中で数多くのカラーバリエーションを展開してきました。特に所有満足度を大きく左右する要素であり、中古車選びでは「この色のモデルが欲しい」という決め方をする方も少なくありません。
歴代モデルを通して特に人気が高いのは、やはりCBX400Fを彷彿とさせる赤と白のツートンに金のラインが入った、通称**「CBXカラー」**です。これは「キャンディブレイジングレッド」などの名称で各世代に設定され、いつの時代も高い人気を誇ります。
NC42型においても、魅力的なカラーが多数設定されました。
NC42の主なカラーバリエーション
- キャンディークロモスフィアレッド: 深みのある鮮やかな赤色。定番の人気カラーです。
- アトモスフィアブルーメタリック: 精悍で落ち着いた印象の青色メタリック。
- ダークネスブラックメタリック: シンプルながらも引き締まって見える黒色。
- パールサンビームホワイト: 上品でクリーンな印象を与えるパールホワイト。
- イタリアンレッド: NC42前期に見られたソリッドな赤色。
年式によって選べるカラーは限定されます。例えば、NC42前期には鮮やかなイエローカラーが存在しましたが、中期以降では設定がありません。このように、どうしても欲しいカラーがある場合は、まずそのカラーが設定されていた年式を特定し、その中から車両を探していくというアプローチが有効です。中古車は一点物なので、希望のカラーと車両コンディションの両方を満たす一台に出会うには、根気強い探索が必要になるかもしれません。
おすすめ年式の違いと選び方のコツ
これまで解説してきた前期・中期・後期の違いを踏まえ、どの年式が最もおすすめなのか。これはバイクに何を求めるかによって答えが変わりますが、多くのライダーにとって最もバランスが取れ、満足度が高いと考えられるのは2014年式から2017年式までの中期型です。
なぜ中期型がおすすめなのか
最大の理由は、走行性能に関わるネガティブな要素がなく、装備が充実している点にあります。 前期型で好みが分かれたコンビブレーキが廃止され、自然なフィーリングのブレーキ操作が可能になりました。そして、後期型で一部指摘される低回転域でのエンジンのクセもありません。まさにエンジン、車体、ブレーキの全てが高い次元でバランスされた「優等生」としての完成形と言えます。
さらに、この中期型からシフトポジションインジケーターがメーターに表示されるようになるなど、日常的な使い勝手も向上しています。新車価格は上昇しましたが、それに見合うだけの価値ある進化を遂げたモデルです。
予算と好みに合わせた選び方
もちろん、中期型以外のモデルにも魅力はあります。
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前期型(2007年~)がおすすめな人: とにかく予算を抑えつつ、インジェクションモデルの恩恵を受けたい方。コンビブレーキの特性が気にならない、あるいは街乗りメインでむしろメリットと感じる方には良い選択肢です。中古車価格はNC42の中では最も手頃な傾向にあります。
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後期型(2018年~)がおすすめな人: ノーマルマフラーのまま、迫力あるサウンドを楽しみたい方。また、高年式であることの安心感を重視する方にも向いています。ETCやグリップヒーターが標準装備された「E Package」の設定もあり、ツーリングでの利便性は非常に高いです。低速域のフィーリングについては、試乗などで確認してみるのが良いでしょう。
最終的には、ご自身の予算、ライディングスタイル、そしてデザインの好みなどを総合的に判断することが、後悔しないバイク選びの鍵となります。
総括:cb400sf nc42 前期 後期 違いのポイント
ここまでCB400SF、特にNC42型の前期・後期の違いを中心に解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- CB400SFはNC31、NC39、NC42の3世代に大別される
- NC42は2007年から2022年までのフューエルインジェクション搭載モデル
- NC42前期は2007年からでPGM-FIとコンビブレーキが特徴
- NC42中期は2014年からでコンビブレーキが廃止され最もバランスが良いとされる
- NC42後期は2018年からで型式は2BL-NC42
- 後期型のマフラーはサウンドが向上したが低速域の挙動に好みが分かれる
- VTEC REVOはスロットル開度も検知しより緻密にバルブ制御を行う
- NC39のSPEC3はSPEC2より巡航性能を高めた仕様
- 中古市場では生産終了の影響を受け価格が高騰傾向にある
- ブレーキのフィーリングを重視するなら中期型以降がおすすめ
- ネイキッドのSFは軽快なハンドリングが魅力
- ハーフカウル付きのSBは高速ツーリングでの快適性に優れる
- ABSは2019年以降のモデルでは標準装備となっている
- 希望のカラーがある場合は対応する年式を絞って探すのが効率的
- どの年式を選ぶにせよ車両のコンディションをしっかり見極めることが大切