「ハーレーダビッドソンに乗りたいけれど、大型免許がない」「もっと気軽に扱えるモデルはないだろうか」そう考え、ハーレーの400ccクラスや中型のアメリカンバイクについて調べている方も多いのではないでしょうか。多くのライダーにとって憧れの存在であるハーレーですが、その伝統的なイメージから、そもそもハーレーに400ccはあるのか、ハーレーはアメリカンバイクですか?といった基本的な疑問を持つ方も少なくありません。
近年、この状況は大きく変わりました。この記事では、ハーレーのX350は普通免許で乗れますか?という免許に関する疑問や、ハーレー400以下で購入できるX350の価格はいくらなのか、といった具体的なコストについて詳しく解説します。また、ハーレー400ccの新車や中古の値段、購入後のカスタムの楽しみ方、そして気になるハーレーの寿命はどのくらいですか?という維持に関する不安にもお答えします。
さらに、ハーレーアメリカンの中型にはどんな種類があるのか、ハーレーで1番人気なのはどのモデルなのか、そしてハーレーは何ccまであるのかといった、より幅広い視点からの情報も網羅しています。この記事を通じて、あなたのバイク選びに関する疑問や不安を解消し、後悔のない一台を見つけるためのお手伝いをします。
この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。
- ハーレー400ccクラスの現行モデルと特徴
- 普通二輪免許で乗れるハーレーの価格や購入方法
- 400cc以外の人気モデルや中型アメリカンの種類
- ハーレーの維持に関する注意点やカスタムの可能性
ハーレーダビッドソンの400ccアメリカンを探す前に
- そもそもハーレーに400ccはある?
- ハーレーのX350は普通免許で乗れますか
- ハーレー400以下、X350の価格は?
- ハーレー400ccの新車・中古の値段
- ハーレー400ccのカスタムは楽しめるか
そもそもハーレーに400ccはある?
はい、現在のハーレーダビッドソンには400ccクラスのモデルが存在します。これまでハーレーといえば大排気量の大型バイクというイメージが定着していましたが、より幅広い層のライダーに門戸を開くため、近年になって新たなラインナップが加わりました。
その代表格が、2023年に登場した「X350」です。このモデルは排気量353ccであり、日本の免許制度における普通自動二輪車(400cc以下)の区分に該当します。そのため、これまでハーレーに乗りたくても大型二輪免許が障壁となっていたライダーにとって、画期的な選択肢となっています。
また、同時に発表された「X500」は排気量は500ccで、日本の免許制度では400ccを超えるため大型二輪免許が必要になります。道路交通法では400ccを超えるバイクは一括りに大型二輪とされているため、X500は大型二輪MT免許で運転が可能です。これらのモデルは、伝統的なハーレーとは一線を画す軽量でモダンな設計が特徴で、特に都市部での機動性を重視した新しいコンセプトのバイクと言えるでしょう。
ハーレーのX350は普通免許で乗れますか
前述の通り、ハーレーダビッドソンX350は普通自動二輪免許で運転することが可能です。これは、X350の排気量が353ccであり、普通自動二輪免許で運転できる上限である400ccを下回っているためです。
この事実は、日本のバイク市場において非常に大きな意味を持ちます。多くの方がバイクの免許を取得する際、まずは普通自動二輪免許から始めることが一般的です。X350の登場により、免許取得後すぐに、あるいは大型二輪免許へステップアップすることなく、ハーレーダビッドソンのオーナーになるという夢を叶えられるようになりました。
X500は大型二輪MT免許が必須!!
ここで注目すべきは、兄弟モデルであるX500の排気量は494ccですが、道路交通法における大型自動二輪車は「総排気量が0.400リットルを超えるもの」と定められているため、大型二輪MT免許が必要になります。
ハーレー400以下、X350の価格は?
ハーレーダビッドソンX350の新車価格は、699,800円(税込)に設定されています。これは、ハーレーダビッドソンのラインナップの中では最も手に入れやすい価格帯です。
この価格設定は、国産の400ccクラスのバイクと比較しても十分に競争力のあるものです。例えば、国産の人気クルーザーモデルやネイキッドモデルの新車価格帯を考えると、ハーレーという世界的なブランドのバイクをこの価格で所有できることは、大きな魅力と言えます。
一方、より排気量の大きいX500の価格は839,800円(税込)です。X350との価格差は約14万円となり、この差額で得られるパワーや車格をどう評価するかが、モデル選びの一つのポイントになるでしょう。
以下に、両モデルの主なスペックと価格をまとめました。
ハーレー400ccの新車・中古の値段
ハーレーダビッドソンの400ccクラス、すなわちX350やX500の購入を検討する際、新車と中古車のどちらを選ぶべきか悩むかもしれません。
現状、これらのモデルは市場に登場してから日が浅いため、中古車の流通量は非常に限られています。新車は正規ディーラーで安定して購入でき、メーカー保証が付くという大きな安心感があります。価格は前述の通り、X350が約70万円、X500が約84万円です。
一方、中古車市場では、走行距離が極端に少ない「新古車」や「未使用車」が見つかることがあります。これらの車両は、新車とほとんど変わらないコンディションでありながら、わずかに安く購入できる可能性があります。ただし、その価格差は数万円程度であることが多く、大幅な値引きは期待しにくいのが実情です。
今後、年数が経過するにつれて中古車のタマ数は増え、価格もこなれてくることが予想されます。しかし、現時点(2025年)でハーレー400ccクラスの購入を考えるのであれば、保証やアフターサービスの充実度を考慮すると、新車での購入が最も現実的で安心できる選択肢と言えるでしょう。
ハーレー400ccのカスタムは楽しめるか
ハーレーの大きな魅力の一つに、豊富なパーツによるカスタムが挙げられます。では、新しく登場した400ccクラスのX350やX500では、カスタムを楽しむことができるのでしょうか。
現状では、カスタムの選択肢は限定的であると言わざるを得ません。その理由は、これらのモデルが全く新しいプラットフォームで開発されたため、アフターパーツ市場がまだ成熟していないからです。エンジンガードやサイドバッグ、スクリーンといった実用性を高めるアクセサリー類は、ハーレーダビッドソンの純正品や一部のサードパーティメーカーからリリースされ始めています。
しかし、マフラーやシート、ハンドルなどを交換してスタイルを大きく変えるような、いわゆる「フルカスタム」と呼ばれる領域のパーツは、まだほとんど市場に出ていません。これは、長年にわたって生産されてきたスポーツスターファミリーやソフテイルファミリーとは大きく異なる点です。
もちろん、世界中で販売されるモデルであるため、今後パーツメーカーの開発が進み、カスタムの選択肢は間違いなく増えていくと考えられます。ただ、購入してすぐに自分だけのスタイルを追求したいと考えている場合は、現状のパーツラインナップに物足りなさを感じる可能性があることは、念頭に置いておく必要があります。
ハーレーダビッドソン400ccアメリカン以外の選択肢
- ハーレーはアメリカンバイクですか?
- ハーレーアメリカンの中型モデルの種類
- ハーレーで1番人気なのはどのモデル?
- ハーレーは何ccまであるのか
- ハーレーの寿命はどのくらいですか?
- ハーレーダビッドソン400ccアメリカン選びの総括
ハーレーはアメリカンバイクですか?
はい、一般的にハーレーダビッドソンは「アメリカンバイク」の代名詞として認識されています。そもそも、「アメリカンバイク」または「クルーザー」と呼ばれるバイクのカテゴリーは、ハーレーダビッドソンが長年にわたって築き上げてきた、ロー&ロングの車体にVツインエンジンを搭載するという独自のスタイルが原型となって形成されたものです。
しかし、現在のハーレーダビッドソンのラインナップは、単に「アメリカンバイク」という一つの言葉で括ることができないほど多様化しています。
例えば、FXSTソフテイルスタンダードやFLSTCヘリテイジソフテイルクラシックに代表される「ソフテイルファミリー」は、まさに王道のアメリカンスタイルを体現しています。一方で、かつて人気を博した「スポーツスターファミリー」は、より軽量で軽快な走行性能を重視したモデル群でした。
さらに近年では、オフロード走破性も備えた「パンアメリカ」というアドベンチャーモデルや、電動バイクの「ライブワイヤー」まで登場しています。このように、ハーレーダビッドソンはアメリカンバイクの伝統を守りつつも、時代のニーズに合わせて様々なジャンルに挑戦し続ける、進化するブランドなのです。
ハーレーアメリカンの中型モデルの種類
日本の免許制度における厳密な意味での「中型モデル(400cc以下)」は、現行ではX350とX500に限られます。しかし、ハーレーのラインナップ全体から見ると、比較的に車体がコンパクトで扱いやすいことから「中型のような感覚で乗れる」と評されるモデルが存在します。
その代表格が、2021年モデルまで生産されていた「スポーツスターファミリー」の883ccモデルです。特に「XL883N アイアン883」は、その名の通り883ccの排気量でありながら、ハーレーの中では軽量かつシート高が低く設計されていました。そのため、足つき性に優れ、大柄なバイクの運転に不安がある方や、国産の中型バイクからのステップアップを考えるライダーから絶大な支持を集めました。
現在は新車での購入はできませんが、中古車市場では今なお高い人気を誇り、豊富なタマ数の中から探すことが可能です。カスタムパーツも非常に多く流通しているため、自分だけの一台を作り上げる楽しみもあります。
したがって、新車にこだわらず、ハーレーらしい鼓動感やスタイルを、より扱いやすいサイズで楽しみたいのであれば、中古のスポーツスター883ccモデルも有力な選択肢の一つとして検討する価値があるでしょう。
ハーレーで1番人気なのはどのモデル?
「ハーレーで1番人気なのはどのモデルか」という問いに対する答えは、一つに絞るのが非常に難しいです。なぜなら、時代や流行、そしてライダーがバイクに何を求めるかによって、人気のモデルは大きく異なるからです。ハーレーにはそれぞれに異なる魅力を持つ「ファミリー」と呼ばれるカテゴリーが存在し、各ファミリーに熱心なファンがいます。
例えば、スポーティーで軽快な走りとカスタムのしやすさを求める層からは、かつての「XL1200X フォーティエイト」のようなスポーツスターファミリーが絶大な人気を誇りました。その独特のピーナッツタンクとファットなフロントタイヤのデザインは、今なお多くのファンを魅了しています。
一方で、ゆったりとしたポジションで走る王道のクルーザースタイルを好むライダーからは、「FXBRS ブレイクアウト」に代表されるソフテイルファミリーが支持されています。特にリアの極太タイヤがもたらす迫力あるリアビューは、他のバイクにはない存在感を放ちます。
また、長距離ツーリングを快適に楽しみたいというニーズに応えるのが、「FLHX ストリートグライド」などのツーリングファミリーです。防風性の高いカウルや大容量の収納スペースを備え、どこまでも走り続けられるような快適性を提供します。
そして最近では、普通二輪免許で乗れるという点で「X350」が新たな人気モデルとして大きな注目を集めています。このように、ハーレーの「1番人気」は、あなたのライディングスタイルや価値観の中にこそ見つかると言えるでしょう。
ハーレーは何ccまであるのか
ハーレーダビッドソンのエンジンは、時代と共に大排気量化を進めてきました。現在、ラインナップされているモデルの中で最大級の排気量を誇るのは、1923ccです。
この巨大なエンジンは「ミルウォーキーエイト117」と名付けられ、ハーレーのラインナップの中でも最上位に位置する「CVO(カスタム・ビークル・オペレーション)」シリーズに搭載されています。「117」という数字は、排気量を立方インチ(キュービックインチ)で表したもので、これを立方センチメートル(cc)に換算すると1923ccとなります。
このエンジンが生み出す圧倒的なトルクとパワーは、ハーレーならではの重厚な乗り味と、どこからでも加速していく力強さを実現しています。
一方で、ラインナップの最小排気量は、すでにご紹介しているX350の353ccです。つまり、現在のハーレーダビッドソンは、353ccから1923ccまで、実に幅広い排気量のエンジンを取り揃えていることになります。この幅広い選択肢の中から、自分の求めるパワーや乗り味、そして予算に合った一台を選べるのが、現代のハーレーの大きな魅力の一つです。
ハーレーの寿命はどのくらいですか?
ハーレーの寿命について考えるとき、「走行距離10万キロが一つの目安」という話を耳にすることがあります。しかし、これは必ずしもバイクが物理的に壊れてしまうことを意味するわけではありません。
この「10万キロ」という数字は、多くの場合、経済的な寿命を指しています。走行距離が伸びるにつれて、エンジンやトランスミッションのオーバーホールなど、高額な修理やメンテナンスが必要になる可能性が高まります。その費用が、中古車を新たに購入する金額に近づいてくるため、「買い替え時」の一つの目安として10万キロが挙げられるのです。
しかし、ハーレーのエンジンは比較的シンプルな構造で頑丈に作られており、適切なメンテナンスを続ければ、その寿命は大きく延びます。実際、日頃からオイル交換や消耗品のチェックを欠かさず、丁寧に乗られているハーレーは、走行距離が20万キロを超えても元気に走り続けている個体が少なくありません。
要するに、ハーレーの寿命は、走行距離という数字だけで決まるのではなく、オーナーがどれだけ愛情を注いでメンテナンスを行ったかによって大きく左右されるのです。定期的な点検と整備こそが、愛車と長く付き合うための最も大切な鍵となります。
ハーレーダビッドソン400ccアメリカン選びの総括
この記事では、ハーレーダビッドソンの400ccクラスのモデルを中心に、免許や価格、そしてハーレー全体の魅力について解説してきました。最後に、あなたのバイク選びの参考となるよう、重要なポイントをまとめます。
- ハーレーには400ccクラスのモデルが存在する
- X350は353ccで普通自動二輪免許で運転可能
- X500も494ccで普通自動二輪免許に対応
- X350の新車価格は699,800円で比較的手が届きやすい
- これらのモデルは都市部での乗りやすさを重視した設計
- 400ccクラスの中古車はまだ流通量が少ない
- X350やX500のカスタムパーツはこれから充実していく段階
- ハーレーはアメリカンバイクの代表格だが多様なモデルがある
- かつてのスポーツスター883などは中型感覚で乗れる人気モデルだった
- 現行モデルで最も人気が高いと一概に言うのは難しい
- ソフテイルやツーリングなどファミリーごとの魅力がある
- ハーレーの最大排気量は1923ccに達する
- バイクの寿命は走行距離だけでなくメンテナンスが鍵となる
- 定期的なオイル交換や消耗品の管理が大切
- 自分の乗り方や予算に合ったモデルを選ぶことが後悔しないコツ